選択性緘黙⑥焦る母の失敗

緘黙を早く克服させてあげたい…

という思いが強すぎて

保育園に行く道すがら

「今日から、保育園に行く前に頑張ることを決めよう!

目標ってわかる?

出来たらご褒美をあげるね!」

とモノで釣り始めた私。

「例えば~~~『出席確認の時、今日は大きな声で返事する』とか

〇〇ちゃん(一番の仲良し)に『給食おいしいね』って言うとか

そういう小さなことでいいから、頑張ることを決めよう!」と私(魂胆見え見え)

花「じゃあ、かえってきたらホットケーキ作りを頑張る」

…え?違うよ!

私の趣旨が伝わってない?(;’∀’)

「そうじゃなくて!

保育園の中で頑張ることを決めようって言ってるの!」

と言うと

ムスッとしながら「おへんじを おおきな こえでする」とイヤそうに言った。

というか言わされた感じ?

あ…今の私

保育園で喋ることを強制してる?(ウンウン)

ドクターが作成してくれたチラシを

穴が開く程読んだにもかかわらずコレだよ…まったく…

「や、や、やっぱり、最初に言ったホットケーキ作りでいいよ!

頑張ることは花が自分で決めるものだもんね!

ごめんね、ホットケーキ作り頑張ろうね」

と言うと、花はご機嫌を直してくれた。

それから数日掛けてゆっくりと「保育園内での目標」に移行できた。

目標が達成できた日は、本人も嬉しそうに

「あしたもこのもくひょうでがんばるね!」

と張り切っていた。

でも、目標をクリアできない日に落ち込んでる姿を見て

かわいそうになった。

目標達成なんて、大人だって難しいことなのに

保育園児に何をさせてるんだろう私…。

花は大人同様に会話が通じる分

3歳という年齢をつい忘れてしまいがち。

その日は

目標が達成できたと喜んで帰ってきたけど…

「ねぇ、花。

朝の目標立てさぁ。

正直、どう思ってる?」と聞いてみた。

花「どうって?」

「『イヤだな』とか『やりたくないな』とか

思う事ない?正直に言ってもいいよ。

もしかするとママ、無理やりさせちゃってるのかな?と思って」

花「ほんとうのきもちをいってもいい?

やりたくない…」

「わかった!やめよう!

正直に言ってくれてありがとう。

今までごめんね。

花が楽しく頑張れる方法が他にきっとあるから

それを一緒に探していこうね!」

と言うと、ホッとしたような表情をした。

その顔を見て、やっぱ私、間違っていたんだなと気付いた。

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