選択性緘黙①きっかけ

3歳の頃、長女の花は

専門のドクターのもとで「選択性緘黙(かんもく)」と診断された。

(保育園の「先生」と病院の「先生」を区別するためドクターと記載します)

訪ねるきっかけとなったのが

保育園の先生からの一言だった。

「お母さん、花ちゃんはお家では話せていますか?」

一瞬、言っている意味がわからなかった。

話せるも何も。。。

花は赤ちゃんの頃から

「絶え間なく語り掛ける育児」という私の英才教育(笑)を受けており

話せるなんてもんじゃなかったからだ。

「きょうは おぼんだから

おそらから おじいちゃんが かえってくるね。

だから おじいちゃんが すきないろの ふくをきていくー!

おじいちゃんは なにいろが すきだった?」

と、2歳ぐらいからペラペラだった。

保育園の先生によると

「一度も声を聞いたことがない」んだそうな。

えっーーー⁉

あのお喋り花が保育園では無口?

入園してかれこれ1ヶ月。

何の冗談なの、これ。

胸の奥がザワザワしてくるのがわかった。

正体不明のザワザワを抱え、保育園を出た。

先生から聞かされたことを

頭の中で何度も反芻しながら。

誰とも会話しない…?

出席の返事もしない…?

「今日、お友達が花ちゃんを不意に笑わせたんです。

花ちゃん、お腹を抱える程大笑いしてたんですけど

声が全然出てなかったんで、もう…私びっくりしちゃって…」

先生の言葉が頭の中でこだまする。

手をつないで歩いていると

そう言えば…と思い出した。

確かに、保育園を出て暫くは

私が話し掛けても首を振るか

頷くだけで喋らないことが多い。

後ろを振り向いて、保育園からある程度離れたことを確認すると

堰を切ったようにその日あったことを話してくれる。

「恥ずかしがり屋が過ぎるんだ」ぐらいにしか思ってなかった。

なぜなら「今日は誰と遊んだの?」って聞くと

「〇〇ちゃんと□□君といっしょに△△して遊んだよ」等と聞いていたから。

まさか、保育園で一言も喋ってないなんて思いもしなかった。

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