私の父だけでなく、夫の父もすでに他界している。
まだ小さかった娘たちには
おじいちゃん達の記憶がない。
遊んでもらったんだけどね~
花(長女)が2歳の時、夫の父が他界した。
だからなのか
おじいちゃんに抱っこされている同じ年ごろの子を見ると
花は立ち止まって「ジーッ」と見ていることがよくあった。
あまりにも「ジーッ」と見るので
私が「歩こうか?」と促さないと
いつまでも立ち止まったままである。
その日はホームセンターの入口で
おじいちゃんがちょうど花ぐらいの歳の孫を抱っこして
ショッピングカートに乗せているところだった。
案の定、花は足を止めて「ジーッ」と
…見ている。
…見ている。
…まだ見ている。
「さぁ、歩こうか」と私が促すと
2歳の花はまだ頼りない足取りで歩き出した。
暫くして
「らっこ……されてたね……(抱っこされてたね)」
と小さく呟いた。
その頃はまだおじいちゃんの記憶があったから
羨ましくて見ていたのかも。
そして
小さい子特有の
舌足らずでたどたどしい言い方が
私には余計に悲しく聞こえて
涙が出た。
毎年、敬老の日が近づくと
『おじいちゃんの家でね、
花が「おんまはみんな」を歌いながら
お馬のマネして走ってたの。
そしたら走りながら
「ブーッ」ってオナラをしたもんだから
おじいちゃんが大笑いしてたんだよ』
と私が話すと、本人も大笑いする。
敬老の日になるとおじいちゃんの話を聞きたがるので
毎年この話をしている。
『記憶にはないけど
自分にも、確かにおじいちゃんが居て
一緒に過ごしていたんだ』という
確認作業なのかな、と思う。
花が3歳の時。
おじいちゃん達との
数少ない思い出話をしたあと
私が
「おじいちゃん達
こんなにカワイイ孫を2人もおいて
天国に行っちゃったね。
『もっと一緒に遊びたかったな』
って思ってるだろうね」
と言うと
泣かれてしまった。
ごめん。。
その翌日
空に向かって手を合わせている花。
私 「何をお願いしているの?」
花 「あのね!
おじいちゃん達を よろしくおねがいしますって
かみさまに おねがいしているの!」
だって(涙)
まだ3歳の子の純粋な祈り。
きっと神様にもおじいちゃん達にも届いているよ。
そして、つい数日前の敬老の日の会話。
花 「ねぇ、ひま(次女)。
おじいちゃんがいるって どんなかんじだろうね」
ひま 「う~ん…(腕組しながら考える)
わっかんない‼‼
いないから!(両方の手のひらを上に向けて肩をすくめる)」
今も変わらず
敬老の日には、おじいちゃん達を想う花である。
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